歴史学会第50回記念大会・総会・シンポジウム開催のご案内

歴史学会第50回記念大会を下記の通り、開催致します。

12月6日追記:事前参加登録をされてない方の当日会場での参加も可能です

事前参加登録がお済みでない方で当日参加を希望される方は、会場に直接お越しください。

当日行われる総会に関わる議事は、会場参加者のみで行われますので、歴史学会会員の方であっても、オンライン参加の方はご参加いただけません。まことに恐縮ではございますが、委任状の提出をお願いいたします。直前のご連絡となってしまい、大変失礼いたしました。

概要

  • 2025年12月7日(日) 9:00開場 9:30開始 17:30終了
  • 日本大学経済学部水道橋キャンパス7号館7041教室 / Zoomによるオンライン開催
  • 要事前参加登録(参加登録がお済みでない方で当日参加を希望される方は、会場に直接お越しください。
  • 懇親会(参加登録がお済みでない方で当日懇親会に参加を希望される方は、会場受付にて申し込みを受け付けます。

プログラム

記念講演 (9:35〜10:40)

・渡邊紘良 (獨協医科大学)
  「日中国内交通史の学び ―日本のお伊勢参りと中国の漕運―」
・見市雅俊(中央大学)
  「1980 年代の歴史学会」

鼎談 (10:50〜11:20)

 「歴史学会 50 年のあゆみ、 そして歴史学のこれから」
  渡邊紘良、見市雅俊、松浦義弘(歴史学会会長、成蹊大学)

総会 (11:25〜11:45)

シンポジウム (13:30〜17:25) 〈戦時下における女性と子ども〉

  • 13:30-13:40 趣旨説明:鈴木明⽇見(駒澤⼤学)
  • 13:40-14:20  堀川祐里(和光大学)
    「戦時期日本の女性たちの労働-私たちが今、戦時期の労働環境を学ぶ意味-」
  • 14:20-15:00 大石茜(松山大学)
    「渡満する女性、満洲で育つ子ども-帝国をめぐる歴史と記憶の再考に向けて-」
  • 15:15-15:55 林田敏子(奈良女子大学)
    「第二次世界大戦は「人々の戦争」だったのか-イギリス戦争記念碑に見る記憶のジェンダー化-」
  • 15:55-16:15 コメント:姫岡とし子(東京大学)
  • 16:30-17:25 総合討論
  • 18:00-19:30 懇親会

シンポジウム 〈戦時下における女性と子ども〉趣旨文

 2025年は第二次世界大戦の終結から80年を迎える節目の年であり、戦争の記憶や平和の重要性が再確認されています。また歴史学会は、2025年に第50回大会を迎えます。戦後日本にとっても、歴史学会にとっても節目となる年に、平和に寄与するシンポジウムを行いたいと思います。

20世紀は人類史のなかで戦争による死者数がもっとも多かったため、「戦争の世紀」と呼ばれています。植民地獲得のための領土拡大紛争が勃発すると、軍事同盟によって結ばれた各国が参戦する世界大戦へと発展していきます。軍事技術の飛躍的な発展は、武器を生産する力の戦いも招き、国家が持つすべての物的・人的資源を戦争につぎ込むことになりました。この総力戦という新しい戦争の在り方は、従来の「国民」の枠組みを越え、女性や子どもにも戦時の動員や銃後の役割を求めるようになります。この際、総動員体制の中に植民地も組み込まれたため、「女性」「子ども」の中には植民地の女性や子どもも含まれるようになりました。しかし、そうした戦時下における女性や子どもの実態は見えにくく、明らかになっていない部分も多くあります。

 本シンポジウムでは、日本、日本統治下の満州、イギリス、ドイツなど多様な地域を対象に、戦時下の女性や子どもに焦点を当てます。女性や子どもは弱者として命の危険にさらされ、戦時性暴力などの犠牲となるだけでなく、時に加害者として戦争に加担することにもなりました。女性や子どもの従軍、労働、子育て、教育などに焦点を当てることで、これまでの歴史研究では見えてこなかった大戦や植民地の実態を可視化させることになると思います。

 また、こうした戦争への関わりは、女性の社会進出や権利獲得、子どもの保護にもつながりましたが、被害・加害の両側面において未解決となっている課題も多くあります。現在に残る諸問題を考える上でも、地域横断的にその当時の状況を明らかにし、戦争の持つ多様な側面を検討していくことが求められています。

 現在多くの地域で軍事衝突が続いております。本シンポジウムが平和を模索する機会になりましたら幸いです。

ポスター

会場への地図(Googleマップ)