第7回「歴史総合」シンポジウムのご案内

歴史学会 第7回「歴史総合」シンポジウム
「歴史的な見方・考え方」と歴史総合

日時:2024 年10 ⽉5 ⽇(土)14:00 開始
   (開場13:30、終了予定18:00)
会場:東京経済大学 国分寺キャンパス 2号館B101教室
  (会場へのアクセスはこちら、キャンパス内の地図はこちらをご参照ください。)
   オンラインでの参加も可能(zoom による同時配信)
参加費無料
要事前登録
(非会員でもご参加いただけます)
 参加をご希望の⽅は、下記URLよりPeatixを使ってお申し込みください。
  https://rekigaku-rekishisogo7.peatix.com/
 ※事前登録締切2024年10月4日(金)正午

開催趣旨

 歴史学会は、平成30(2018)年告示の高等学校学習指導要領で新たに設置された「歴史総合」に早くから着目し続けており、毎年開催してきた「歴史総合シンポジウム」は今回で第7回目となります。今回のシンポジウムでは、「歴史的な見方・考え方」を軸に、第一部では高等学校や中学校での実践を土台に「見方・考え方」を育む実践について検討します。第二部では、大学における「見方・考え方」の育成を軸に、社会科教育や教員養成の視点とともに歴史学研究者の視点から検討し、総合討論に繋げます。

 従来の学習指導要領(平成21年告示)では、世界史や日本史の改善の基本方針として、「歴史的思考力を培う」ということが明記されていました。この「歴史的思考力を培う」という文言は昭和35(1960)年の改訂以来、長きにわたって使用され続けてきたにも関わらず、50年以上明確な定義がなされていませんでした。しかしこの度の新学習指導要領において初めて「社会的事象の見方・考え方」として整理され、歴史領域科目においては「社会的事象を時期、推移などに着目して捉え、類似や差異などを明確にしたり、事象同士を因果関係などで関連付けたりし」て働かせる際の「視点や方法(考え方)」であると定められました。より具体的には、①時期、年代など時系列に関わる視点。②展開、変化、継続など諸事象の推移に関わる視点。③類似、差異など諸事象の比較に関わる視点。④背景、原因、結果、影響、関係性、相互作用など事象相互のつながりに関わる視点。⑤現在とのつながりなどに着目して、比較したり、関連させたりして社会的事象を捉えること。という5つに整理されています。

 そこで今回のシンポジウムでは、「歴史総合」を最後の歴史系必修科目として位置付けたうえで、「見方・考え方」をはたらかせる初等・中等教育現場の授業や、「見方・考え方」を育成するうえでの大学教育のあり方について検討します。中等教育現場・社会科教育学・歴史学それぞれの立場から議論を深めることで、教育現場のさらなる発展や将来の歴史学研究者の育成に寄与したいと考えております。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

プログラム

第⼀部:教育現場の実践から「見方・考え方」を検討する
空健太(国立教育政策研究所)
 「歴史的な見方・考え方」をどのように捉えるか
上野信治(神奈川県立相模原中等教育学校)
 「見方・考え方」をはたらかせる歴史総合の実践~現代的諸課題に着目して~
行田健晃(成蹊中学・高等学校)
  中学校の歴史授業が目指すもの~授業の目的と実践から~

第⼆部:大学における「見方・考え方」の育成
白神健吾(学校法人櫻美学園都城東高等学校)
  歴史総合~大学教職課程と現場でのギャップ~
日高智彦(東京学芸大学)
  社会科における「見方・考え方」から問う歴史学と歴史教育

コメント
小田中直樹(東北大学)

本シンポジウムに関するお問合せ先: rekigakuconf2024*gmail.com(*は@に変えてください)